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ユニバーサルデザインエクセレントデザイン賞 片手で使える急須
大場智博(東北芸術工科大学 3年)/〒990-9530 山形市上桜田200
■デザインの意図
 お茶を飲むということは、日本人にとって大きな意味をもっている。一息入れたり、コミュニケーションシーンにおいては、その場を和ませる役割を担っている。それはお年寄りや体の不自由な方、健常者まで、どんな人にも言えることである。しかし、そのお茶道具の中でも使用頻度の高い急須を見てみると、どれも画一的で根本的な改善はなされていないと思う。これまでの急須でお茶を注ぐ際、フタを落としたり、落としそうになってヒヤッとした経験が誰にでもあるだろう。また、お湯をつぎ足す際に、急須のフタのやり場に困ってしまうという問題点も挙げられる。
 そこで提案するのがこの急須である。フタを本体の取っ手まで覆うことにより、フタと本体を一緒に握ることができ、フタを落とすことなく安心感も生まれる。
 また、フタの上面をフラットにすることにより、下に置く際に安定し、雫が落ちることがなく、衛生的である。フタの取っ手によりその動作もやり易く明解である。
 全体のフォルムは、これまでの急須のイメージを壊すことなく、機能が明解になるよう心掛けた。また、洗い易いように膨らみの少ない形にまとめた。
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